アーティゾン美術館

展覧会には時々足を運んでます。たいてい小さな美術館やギャラリーですが、たまに大きな美術館を訪れることもあります。先日新しいアーティゾンという美術館に行きました。石橋コレクション主体のブリジストン美術館だったものが、新しいビルに移行しアーティゾンという新しい名前の美術館に生まれ変わりました。京橋なので東京駅から歩いて10分程度と、アクセスが良いのがありがたいです。

お目当ては好きなクレーの展覧会ですが、同時に鴻ノ池朋子の展覧会と印象派などいくつかの展覧会をやっていました。ここはエレベータで上の階に上がり段々と下の階に降りていく順路となっています。

最初は鴻ノ池朋子の「ちゅうがえり」という展覧会。これが意外に面白かったです。鴻ノ池は10年ほど前にもオペラシティの展覧会を観たことがありますが、絵画技術もさることながらものがたりの上手さと時代、空間を巡る構想の大きさが印象に残ってます。今回はさらにスケールアップした感じで、自らが地球の様々な土地に出かけて、そこの土地、人々と積極的に交流し、地球と人間の根源的な物語を語る、というような趣向でした。

鴻ノ池の主要なモチーフに太古からの生命の象徴としての毛皮があります。

巨大インスタレーションだけでなく小品や幻燈のような作品もありました。

次の展示は「物語るテーブルランナー」という企画。鴻ノ池が各地を旅行し、現地の人に個人の物語を語ってもらい、それを鴻ノ池が文字起こしし、それを物語った人に刺繍作品にしてもらう。最終的にそれを並べてひとつの物語とするという趣向。

刺繍作品がなかなかおもしろい。

これは瀬戸内海の小島の話。子供のころ、海で遊んでいたら呼び戻され、パンツ一丁で玉音放送を聞いたという体験。

鴻ノ池が世界の厳しい自然に身を置き、カヌーで川を渡ったり、雪の中に身を沈めて何か歌らしきものを唄うというような映像作品も有りました。TVの体当たりの旅行番組みたいな感じですが、娯楽とアートの境目は何か?と考えさせられたりします。

常設展は石橋コレクションの主要な作品が展示されてました。有名な作品もたくさんあります。

今回美術館はパウル・クレーを大量に購入したそうで、大量のクレー所蔵作品が勢揃いといった形でした。

だいたい、ひとつの展覧会でひとつ面白い作品に出会えれば良いと思うのですが、今回のアーティゾンではいくつかの期待を超えた驚きと楽しさがありました。

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