歴史

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自由の壁

鈴木貞美の「自由の壁」 集英社新書 この本は日本における「自由」という思想の変遷を考察したもの。江戸の陽明学から維新、明治へと西洋の影響で様々に揺れ動いた日本の思想的様相の分りやすい通史となっている。 鈴木貞美がこの本で何度も指摘するのは、...
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オリンピック招致失敗について

東京がオリンピック招致に失敗した。 ひとつは住民の意欲が低かったこともある。ご多分にもれず我が家も最初からオリンピック招致反対派であった。客観的に見てリオの南米最初のオリンピックという理念を上回る何かを、2度目の東京が提示することは難しいと...
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アマテラスの誕生

溝口睦子の「アマテラスの誕生」岩波新書 しばらく所用で実家に帰っていたので、ブログの更新は休止していたが、本は読んでいた。 例によって古代史ものである。アマテラスは神話上最上位の太陽神ということになっているが、7世紀頃まではその最上位神の位...
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パンとワインを巡り神話が巡る

白井隆一郎の「パンとワインを巡り神話が巡る」中公新書 題名から、パンとワインを題材にギリシャ神話をからめて地中海を紀行する、みたいな軽いのりの本かと思って借りましたが、意外に出発点は人間の「殺す人」としての哲学的な考察です。 人類が発生して...
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箸墓古墳

性懲りもなくまた歴博が邪馬台国は近畿説で決まり!というようなニュース(というよりもはや定期的プロパガンダ)を流してます。 今回も何も新しい発見がある訳ではなく、邪馬台国問題を確定するには精度に問題のある炭素年代測定法を用いて、箸墓古墳の周辺...
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読み替えられた日本神話

今日は「倉岳山」に登るはずだったのに、雨で中止となり、読書の日となりました。 「読み替えられた日本神話」 斎藤英喜 (講談社現代新書) この本は日本神話が、今に残る日本書紀と古事記の形でずっと読み継がれてきたわけでは決してなく、歴史の中で様...