歴史

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芝居にみる江戸のくらし

この本は吉田弥生が江戸の暮らしぶりを、芝居を通して考察するという本です。でも芝居の情景を文字のみで表現することは難しいですから、芝居を多く描いた浮世絵を参照するという手法を取っています。で、浮世絵の写真がたくさん出てくるのですが、それらの写...
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古代遺跡をめぐる18の旅

関裕二という人は在野の歴史研究者で、従来の考古学に過剰に依拠した歴史観から距離を置き、独自の文献学的解釈を与えてきました。特に聖徳太子、物部氏、藤原氏等に対して提示した解釈は、いずれも推理の部分が多いという難点があるものの、論理としては一貫...
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古代史の謎はどこまで解けたのか

僕には何とも魅力的なタイトルの本です。最初に旧石器発掘捏造事件への反省があり、それから日本の考古学の歴史が、ほとんど時代順に語られます。 僕が注目したのは、著者が方法論の欠如した日本の考古学への批判的な立場を保てるか、という点だったのですが...
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大和三山の古代

この本は上野誠が古代の時代から記紀や和歌の舞台となった、大和三山にまつわる物語や思考をまとめたものです。大和三山とは、飛鳥の地をとりかこむように存在する香具山、耳成山、畝傍山を言うのですが、実は最も高い畝傍山でさえ、200mに達しない低山な...
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「日本国」はいつできたか

大和岩雄の『「日本国」はいつできたか』(大和書房) 少し前、谷川健一による邪馬台国東遷説の本を読んだのですが、ここでは日本の国号の由来を、「ひのもと」=日の昇るところとし、その発生の原点を、記紀に歌われた河内の日下(ヒノモトノクサカ)にある...
日常の写真

戦後腹ぺこ時代のシャッター音

やっと図書館で予約していた本を取ってきました。で、やっぱり初めに読んだのが赤瀬川原平なのです。 「戦後腹ぺこ時代のシャッター音」(岩波書店)は、終戦直後に岩波が刊行していた「岩波写真文庫」を、赤瀬川が当時の自身の体験と共に振り返ったものです...