神話の国を旅する(二日目)

歴史

いよいよ数十年ぶりに出雲大社にお参り。今回の旅の目的は遺跡、神社、出雲という土地、海の幸、美術館といろいろあるけれど、自分にとってはそれらをつなぐのが神話です。

隣の古代出雲歴史博物館に車を止め参道の横から入ります。

振り返ると長い参道の先に入り口の大鳥居が見えます。

鳥居をくぐってすぐ右に千家尊福の像があります。出雲国造として、後の埼玉県知事や東京府知事として、そしてなにより宗教家としてかつて非常な尊敬を集めた人です。伊勢と出雲に関する宗教論争の主役でもありました。

いよいよオオクニヌシが眠る大社拝殿に到着。前面からはその全体像が分からない。

大社といえばやはりこのしめ縄。

しめ縄の大きさから言えば福岡の宮地嶽神社の方が大きいのだけど、出雲大社の魅力は拝殿の後ろに控える本殿の巨大さとその古来の形式、大社造りにありますね。

参拝者はさすがに少なかったですが、御祈祷を受ける人はいました。

オオクニヌシは結びの神として宣伝されていますが、国造りの神、なにより医療の神であることがわざわざ出雲に来た大きな理由です。もちろんコロナウィルスの早期退散を願っておみくじを引きました。

果たして第1番で「病気 なおる。」と出ました。

おそらくこの方は権宮司さんだと思われます。

発掘された古代の大社の3本柱の位置が示されていました。実際に発掘された柱の一部も東博の出雲展にも展示されていましたが、現在の2倍の高さだったという巨大な姿を現地で想像するのはまた違う体験です。

 

裏手に摂社等があり、真裏に当たる場所にオオクニヌシの先祖であるスサノオが祀られる素鵞社(そがのやしろ)があります。

大社の境内はどこもフォトジェニックでした。

帰りに因幡の白兎の像を見て参道側にある野見宿禰神社にもお参りしました。野見宿禰は出雲国造の祖アメノホヒの子孫であり、相撲の神様であり、埴輪を造ったとされる人物です。

神話の舞台のひとつである稲佐の浜まで少し距離があったけど歩いて行きました。天気が良すぎて汗が出ました。浜辺にいきなりそびえる岩の塊ですが、確かに国譲りが行われたという神話の香りが漂っています。

出雲大社にお参りした後は海岸線をドライブし日御碕に向かいました。日御碕神社はスサノオとアマテラスを祀る神社です。

色彩が朱色で統一された美しい神社でした。

日御碕灯台は神社からほど近い断崖にある日本一高い灯台です。

灯台は白いレンガで覆われた美しい姿を見せてくれました。残念ながらコロナウイルスの影響で展望台に上がることはできませんでしたが、遊歩道から海鳥の群れや柱状節理を見ることができました。今回の旅で最も自然が美しい場所だったと思います。

素晴らしい景観を楽しんだ後は次の宿泊地である松江に向かいます。来るときは宍道湖の南側を来たのですが、今度は北側を行くことにしました。このルートは宍道湖沿いを長く走ることができるのですが、途中にあまり観光ポイントがありません。そこで丘の上から宍道湖が見渡せるという一畑薬師に寄ることにしました。

ここは目のお薬師様として知られているそうで、境内は目に関するのであろう知らない仏像が並んでいました。ちょっと寂れてたのが残念ですが、3日目に訪れたラフカディオ・ハーンの記念館で若いときに左目を失明したハーンがここを訪れたと知り、行ってよかったと思いました。

二日目はこれで終了、三日目は松江を中心に観光します。

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