神話の国を旅する(三日目)

4月 10

松江に宿泊後、朝にまず訪れたのはもちろん国宝松山城です。天守閣は現存する12の天守閣の中で、平面規模で2番目、高さで3番目とのこと。黒が基調でクールな外観のお城です。

構造としては外観4階、内部構造5階、地下1階で、2階分の通し柱を使って重力を分散させる優れた構造を有します。

中に入ると過去の工事で取り外された古い鯱がありました。

後藤又兵衛の鎧、甲冑が飾られていました。名だたる歴戦のつわ者も座った姿は静かです。

実戦的に作られたお城だということがよく分かります。

普段は観光客で溢れているだろう天守閣には人影も少なく、最上階からの眺めを堪能することができました。

天守閣を出て少し歩くとお堀の遊覧船の乗り場があります。

 

船は20分間隔で運行され一周50分、途中下車可能とのことなので、旅の記念に乗ってみることにしました。意外に乗客が多く、満員となりました。天気は良いけどまだ肌寒く、こたつがありがたかったです。

次の観光ポイントに近いところで一旦降り、小泉八雲と武家屋敷を見学しました。

ドナルド・キーンも日本文学の紹介に尽くした人ですが、小泉八雲ことラフカディオ・ハーンほど日本の一般の人々の心象を理解し物語として世界に発信した人はいないでしょう。この小泉八雲記念館はとても良くできた施設で、自分としてもハーンについていくつも知らなかったエピソードを知り、新たな興味を持ちました。例えばハーンの妻せつはそもそも語り部であったこと、ハーンは東大英語教師を何かの理由で罷免されるのですが、その後任が英国留学から帰った漱石だったこと・・・。

お昼には船頭さんおすすめの神代そばで十割蕎麦を頂きました。

武家屋敷を見た後はまた遊覧船に乗り、朝乗った船着き場に西側を回って戻ることにしました。朝は満員だったのに今度は僕一人です。やはりコロナの影響は確実にあります。

一人の観客ですが、船頭さんが良い声で歌を唄ってくれました。橋の下が響きが良いのでそれに併せて歌うのだそうです。

船着き場の近くにある堀尾吉晴の像はよくできていました。松江城を築城し松江の街を形作った吉晴の颯爽と指揮をする姿です。

午後は今回の旅行の楽しみの一つである足立美術館へと向かいました。ここは庭園と横山大観のコレクションで世界的に有名ですが、ここも外国人はさすがに見かけません。

これは現実の風景を掛け軸に見立てたもの。

ここのように海外の観客が多い美術館でも写真撮影ができないのは、正直時代に合ってないと思いますが、庭園はもとより美術品のコレクションも豊富で来てよかったです。

足立美術館を見学した後は、記紀の最も古い時代の伝承にまつわる神社を2つ巡りました。初めは神魂(かもす)神社、イザナギノミコトを祀る神社です。現存する最も古い大社形式の神社で国宝です。大きさは出雲大社より小さいですが、すぐ近くでこの古代の形式の神社を見れるのがポイントで、出雲大社とセットで見るべき重要な神社だと思います。周辺に静謐かつ荘厳な雰囲気が漂っていて古代を感じました。

次はスサノオが八岐大蛇(やまたのおろち)退治のあと稲田姫とともにここに新居を営んだとされる八重垣神社を訪れました。日本最初の和歌とされる「八雲立つ出雲八重垣妻ごみに八重垣つくるその八重垣を」の歌碑や稲田姫が水を得たという「鏡の池」それに男女のシンボルを祀った「山神神社」がありました。

松江を中心に盛りだくさんの3日目でした。