ささやく時代

最近Twitterが流行っている。先日も、日本の伸び率が非常に高い、誰もがTwit(ささやく)しているというレポートがあったが、実際はどうなのだろう。ちょっとやってみて二度とやらないという人も、結構多いのではないか。というのも自分がそうだからだ。

僕が思うにTwitterはメールやブログとは全く違うメディアだ。ブログは短いながらも、テーマや話の流れを考えなくてはならないし、どう話を結論付けるかという思考も必要だ。Twitterを発信するのに、そのような関係性や物語は一切必要ない。発信する内容は、その場の気持ちでも感想でも何でも良い。要するにTwitterは構造を必要としないパルスのようなものなのだ。これをノイズに例える人がいたが、中々卓見だと思う。

Twitterは自己増殖的な性格があるため、新しい報道媒体としての社会的な価値はあると思う。でも僕が恐らくTwitterを使うことはないだろうと思う。SNSよりもいまだにML(メーリングリスト)を好んで使う僕は、既に古い世界の住民なのかもしれない。

ちょっと前、科学ポッドキャストのScience Fridayで、米国で発電用の風車にぶつかって死んでしまうコウモリが増えているというレポートがあった。コウモリは元々超音波をささやくことにより障害物を避けているのだが、そのしくみが巨大な回転する風車に対応できないのだ。Science Fridayではリスナーからコメントを求めているのだが、風車にコウモリに対して危険だよと超音波でささやく機械をつけたらどうか、という提案がTwitterを介してあった。現実には、この提案には実現性がないことが分かったのだが、誰もがささやく時代を象徴しているようで記憶に残っている。

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