ピロリ菌を除菌すべきか

読書

浅香正博の「胃の病気とピロリ菌」 中公新書

僕はピロリ菌を持っていることが分かっているのだが、ピロリ菌を除菌することが望ましいという話を女房から聞いて読んだのがこの本。ピロリ菌の発見、研究の歴史、胃がんや各種消化器系疾患との関係について詳しく書かれており、面白かった。知らなかったが、ピロリ菌は地域病院の一病理医だったウォーレンと研修医だったマーシャルによって発見されており、彼らはその寄与で後にノーベル賞を受けている。

この本を読むと、ピロリ菌が胃がんを初めとする各種の消化器系疾患を引き起こす根源的な要素であることがよく分かる。また胃がんの検査方法や予防法の発展の歴史、それにピロリ菌除菌に関する最新の知識が要領よくまとめられている。

著者によると、胃がんの早期治療に関する日本の研究と実施の体制は世界をリードしている。支出の観点から国はピロリ除菌の全面的な保険適用に及び腰なのだが、著者の試算によれば除菌による胃がん治療費の抑制を考慮すれば、全面的な保険適用をしても数年で回収されるとのことである。

除菌の効果は若い時に最大で、その後徐々に薄れるのだが、僕の年齢でもやらないよりもやった方が良さそうなので、結論としては除菌をすることにした。実施についてはまたブログでお伝えしたい。

コメント

タイトルとURLをコピーしました