百鬼夜行絵巻を読む

図説「百鬼夜行絵巻を読む」河出書房新社

百鬼夜行絵巻に関する解説書は図書館に何冊もあったのですが、解説者の名前を見てこれに決めました。
・田中貴子
・花田清輝
・澁澤龍彦
・小松和彦

澁澤龍彦が何を書くかが最大の興味だったのですが、澁澤は百鬼夜行に関する限り花田清輝に先を越されてしまったことを悔しがっている。フェッティッシュな物に対する嗅覚が人一倍鋭敏だった澁澤がそういうのだから、花田清輝という人は大変な人ですね。確かに花田の博覧強記、異形なものへの偏愛は、澁澤に相通じる一種独特の世界を作り出してます。

以前、澁澤龍彦の回顧展が埼玉県立近代美術館で開かれたとき、若冲の画いたとてもキュートな付喪神の絵が展示されていて驚いたことがあります。この本にもその絵が解説されてましたが、若冲という画家の得体の知れない資質、汎神性というような側面が表れていて、改めて若冲のすごさを感じました。

河鍋暁斎の百鬼夜行図も出てくるのですが、澁澤が三田線の果ての板橋区立美術館に暁斎展を見に行ったという話を書いていました。僕も少し前板橋区立美術館で開かれた「日本のシュルレアリスム展」に行ってきたばかりだし、ブログにわざわざ「三田線に乗って」と書いたばかりなので、またまた「共時性」という言葉が頭に浮かんでしまいました。路線の最後まで乗るという体験は、記憶を刺激するちょっと特殊な経験なのかもしれません。

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