快楽図書館

「快楽図書館」は澁澤龍彦の評論とか書評を集めたものです。著者とタイトルだけで借りてしまいました。もちろん石原慎太郎とか吉行淳之介とか、日本のおなじみの作家の批評も多く収録されていますが、僕が面白かったのは、僕の全然知らないフランスの作家についての批評です。

オカルティズムやエロティシズムを深く愛した澁澤のことですから、ディープな内容の本ばかりですが、僕が楽しく感じるのはむしろ彼のテキストに付帯する自由な精神、時代に先んじた軽やかな感覚です。

さすがに彼の薦めるフランスの異端の作家達をあえて読もうとは思わないのですが、日本の作家で彼がその幻想性を評価する小栗虫太郎や久生十蘭あたりはその内に読んでみたいと思います。

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