クリティカル文章術

「アートを書く!クリティカル文章術」(フィルムアート社)

年明けに東京現代美術館に行った時、ミュージアムショップを覗きました。ミュージアムショップの本や雑誌を眺めるのも結構好きなのです。で、面白そうでつい買ってしまったのが、アート批評のための実践的な文章術の本でした。

別に批評家になろうともくろんでいる訳ではないのですが、アート批評における問題の立て方とか、文章のスタイルとか、具体的な文章での解説が面白いのです。

このブログでも取り上げた高階秀爾、アメリア・アリナス、ロラン・バルトなども解説されていますが、なるほどと思ったのが、現代美術館にその作品がほぼ常設で展示されているドナルド・ジャッドです。ジャッドは批評家から作家に転じた人ですが、僕は現代美で、壁から直方体が突き出ているだけのジャッドの作品を見るたび、強い疑問符のような不思議な感覚を感じていました。

僕はそのジャッドの作品は、感覚的な創造行為の賜物だと漠然と思っていたのですが、そうではなくて徹底的に理論的な思考の結果だったことが分り、それが興味深かったです。作品の背後の物語を、批評や批評のための本により垣間見るというのも、またアートの楽しみの一つという訳です。

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