武田薫の「サーブ&ボレーはなぜ消えたのか」(ベースボール・マガジン社新書)
テニスのサーブの練習中、肩を痛めてしまいました。2年前は肉離れをやりましたが、今回はやっぱり年齢か、とほほ。
ということで、図書館でこの本が眼にとまってしまいました。僕はサーブ&ボレーをやるプレイヤーが好きなので、最近のストローク一辺倒のテニス界が不満なのです。サーブ&ボレーはなぜ消えてしまったのか?
で、期待してこの本を読んだのですが、驚いたことにその「なぜ」が全く解明されていないのです。普通、現状の分析に始まり、数値的な解析とか、これまでのテニス論の紹介とか、自分の仮説の提示とか、仮説の検証とか、手順を踏んで論を進めていくものなのですが、そういう議論がほとんど皆無です。その代わり、この本に書かれたのは、テニスの誕生の歴史とか、過去の有名プレーヤーのエピソードとか、ちょっと図書館に篭って調べれば書ける程度の内容だけです。
この武田薫というひとは、スポーツライターとの肩書きですが、おそらく業界の内幕物とかを中心に書いているのではないでしょうか。とにかく、この本には著者独自の知見というものが全くありません。読んで「なるほど」と、思うことがゼロなのです。それにしても、良くこのような題名をつけて恥ずかしくないものです。
ということで、思い切りスマッシュを空振りしたような気分です。あ、また肩が痛くなった・・・。しばらくテニスはお預けであります。
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