十二神将

昨年はコロナの影響で油絵第2作に薬師如来を登場させました。特に深い意図はなかったのですが、薬師如来に興味が湧き、薬師如来には如来および信仰者を守護する十二神将と呼ばれる脇侍(家来ですね)がいて、この仏像群がなかなか魅力的であることが分かりました。そこで次の絵には十二神将の一神を登場させることにし、早速2月に奈良に行って十二神将の仏像群を観て来ることにしました。

奈良の室生寺は奈良駅から車で1時間半かかる山の中にありました。

残念ながら仏像の写真、スケッチは全て禁止でした。奈良ではそれ以外にも色々なお寺を回ったのですが、残念ながら世界遺産東大寺を除きどのお寺でも仏像の撮影等に対する禁止は同じでした。

室生寺は土門拳の写真集で有名ですが、仏像群やそれを配する伽藍も古来の有様をそのまま受け継いでおり、ある種のタイムカプセルみたいなところでした。十二神将は高さが1.2mくらいで意外に小さかったのですが、理想化された如来や菩薩とは異なる人間臭さに満ちており、日本美術の傑作の一つであることは間違いありません。

奈良でもう一つ十二神将の仏像群で名高いのが新薬師寺です。こちらは奈良駅から巡回バスで行ける距離でした。

新薬師寺の十二神将は薬師如来をぐるりと取り囲むように配置されていました。大きさは人間よりもやや大きく、すぐ近くで見ることができるため、室生寺の仏像群より迫力がありました。室生寺の仏像が人間に近い造形なのに対し、新薬師寺のそれはあくまで神の造形であり、それぞれ魅力があるけど、個人的には室生寺の人間臭さが好きです。

というのも僕が小さい時に良く読んでいたのが子ども版のギリシャ神話であり、登場する神々はそれぞれに乱暴だったり、嫉妬深かったり、愚かだったり、そんな人間臭い神々でした。日本の在来の神々も元々はご利益と暴力性の両方を兼ね備えた存在であり、それが仏教との融合の過程で、理想化された如来や菩薩とは別の神として、たぶん人間との中間的存在として残ったということでしょう。

奈良旅行のアルバムは東大寺編室生寺編新薬師寺編としてまとめてあります。

今週はまた関西に行く予定で、京都、東寺の十二神将を見てこようかなと思ってます。

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