犬目宿と扇山

昨日は有志三人で、中央線沿線の扇山から百蔵山を縦走した。扇山は標高1,000m程度の低山だが、いつも山行の帰りに中央線から見える形の美しい山である。扇山には登ってみたい理由が別にあった。それは、漫画家のつげ義春が書いた紀行文である「貧困旅行記」に、行きたくてもたどり着けない不思議な犬目宿のことが出てくるからだ。犬目は扇山の登山口である。例によって物語が先行しているのだ。ちなみに僕はつげの一連の漫画作品は、日本アート史上の傑作だと思っている。

行きは中央線四方津駅で下車、バスで犬目に向かう。つげ義春も書いているが、犬目宿は昭和50年代に火事で焼けてしまって、宿の痕跡はかすかにしか残っていないらしい。でも犬目のあたりを徘徊すれば、かつての宿の香りが漂ってくるだろう。

バスの乗客は全て年配の登山客だった。犬目はバスの終点であり、バスは通常なら客を降ろした後、さらに先の登山口近くでUターンするらしいのだが、今回運転手が気を利かせて、バス停をスキップして登山口まで一気に行ってしまった。つまり犬目の宿を通り越してしまったのである・・・。

やはり、犬目はどうしてもたどり着けない幻想の宿なのだ。

犬目宿は行けなかったが、登山そのものは楽しかった。扇山から百蔵山を縦走するために、一度標高差で350mほど下って、登りかえすことになる。百蔵山からはかなりの急坂を猿橋側の方に降りた。最後は日本三大奇橋のひとつといわれる猿橋を見学し、猿橋駅まで歩いたので、歩行距離は12kmくらいになった。低山登山としては充実していた内容だったと思う。

犬目行きのバス
犬目行きのバス
登山口付近の標識
登山口付近の標識
昼食は春雨スープをいただいた
昼食は春雨スープをいただいた
もうスミレが咲いていた
もうスミレが咲いていた
猿橋は面白い
猿橋は面白い
猿橋駅から見た扇山(右)と百蔵山(左)
猿橋駅から見た扇山(右)と百蔵山(左)

 

 

 

 

 

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