今日未明にNASAがAstrobiologyに関する発表を行うことが話題になっていた。地球外生命体に関する発見という期待もあった(僕も朝4時にネット中継を見ようかと思った)のだが、実は生物の主要6元素(炭素、水素、窒素、酸素、リン、硫黄)の1つであるリンの代わりに、砒素を用いて増殖する細菌の発見だった。
確かに重要な発見ではあるが、これで地球外生命の可能性が高まったとか、そういう話でもないと思う。リンと砒素は性質が近いので、単に砒素でリンの機能を代替できたということであり、全く新しい生命メカニズムが発見されたという訳ではない。
ちなみに僕は、隕石などの地球外素材と分かっている物体にDNAの痕跡が残されていた、つまり地球のDNAは宇宙起源である、みたいな発見だとひそかに期待していたのだが、見事に外れた。
「Astrobiologyに関する発表」とは見事な宣伝文句である。ハヤブサは日本人としては、とてもうまく対外発表を行っていたと思うが、話題作りや発表のセンスはアメリカ人にはとてもかなわない、と思った次第。
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