オノデラユキ展

日常の写真

所用があったので午後年休をとったのだが、余った時間で東京都写真美術館に行ってきた。オノデラユキ展を見るためだ。

オノデラユキは独学で写真技術を身につけた芸術家だ。写真というジャンルに納まり切れない自由で幻想的な作品を次々に送り出している。実際の作品を見るのは初めてなのだが、特に初期のシュールリアリスティックな作品が良かった。彼女のパリのアトリエから見える風景に古着をモンタージュさせた作品が、僕の想像力を喚起する。

彼女の作品はどれも実験的だが、同時に完成されている。都会の雰囲気を濃厚に漂わせた作品があるかと思えば、旅の物語を語る作品がある。自由、繊細さ、都会のセンス、幻視的な感覚、それらを魔法のように組み合わせて作品を構成するのだが、ユーモアも忘れない。

写真美術館は4階に図書室があり、オノデラユキはもちろん古今の写真作家の作品集を自由に見ることができる。同時に開催されている写真展の関連図書を閲覧した後、携帯していたCX3で恵比寿ガーデンプレイスの写真を撮りながら帰った。

ちなみにCX3はハイキーな白黒写真を簡単に撮ることができる。オノデラユキには程遠い出来だが。

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