もっとコロッケな日本語を

東海林さだおの「もっとコロッケな日本語を」 文春文庫

僕がほんわか楽しい気分になりたいときに読みのが、東海林さだおである。東海林さだおの描く人々に、自分の中に存在する小市民的な「自分」を見出して、(東海林さだお流に)「ガハハ」と思わず笑ってしまうのだ。

どれも掛け値なしで面白いのだが、僕の趣味の領域の話もあった。その名も「なにわ七低山めぐり」である。ついに東海林さだおも低山マニアとなったか、と期待してみたが、もちろん東海林さだお流の山登りなのである。

東海林さだおがなにわの7つの山を一日でめぐるツアーに参加するという話なのだが、その最高峰が標高39mの鶴見新山、最低峰が標高4.5m!(正確には4.53mだそうです)の天保山。これを登山と言えるかどうか、極めて疑問だが、これをツアーに仕立て上げる大阪人の発想がすごい。

もっとすごいのが、参加したオバサンたちのノリである。「なんや息、苦しいわ、やはり空気薄いんとちゅうやろか」とか「寒いな。やはり麓と温度が違うな」・・・。

我々がとてもかなわない粋な登山だと言っておこう。

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