八ツ場ダム

 醜いネガティブキャンペーンに終始した自民党が大敗し、民主党政権が誕生した訳だけど、自民党の「成長戦略がない」という民主党への批判は(自民党にそれをいう権利があるかどうかは別として)唯一正当なものだったかもしれない。

それはともかく、民主党が中止と決めた吾妻渓谷の八ツ場ダムについて、国土交通省が厚顔無恥も甚だしいことに概算要求している。ついに眼に見える形で官僚の抵抗が始まった訳だ。

もちろん途中まで建設が進んだダムを中止することは、建設された構造物の廃棄とか既に移転を行った地元住民の生活や補償をどうするかとか、容易なことではない。まさに進むも地獄、戻るも地獄の事態である。役人達は一度始めたら止めるのが大変だからという正にこの理由で、これまで無用の道路やダムを作り続けてきたのだから、この手口に乗ってはダメである。

要は「必要か否か」、それだけである。

既に建設された巨大な橋脚については、そのまま残しても良いかもしれない(箱物行政の終焉を表現したアート作品だと思えば良い、管理費は掛かるが)

民主党が今後そのマニフェストに値する政党なのか、その試金石として、八ツ場ダムの行方に僕は注目している。

2件のコメント

  1. お久しぶりです。
    私思うに、これだけ景気が悪いと、公共事業バカスカやってお金をばら撒けばいいのではと。
    高速道路をバカスカ作って、料金只だったら運送経費が安くなり運送時間も短縮できて経済が活性化するような気がします。
    しかし、金は天下の回り物って言って、何処かに溜まってるのでしょうね。
    せき止めている物は何なんでしょう。貧乏人には分かりません。

  2. ご無沙汰してます。

    そうですね。財政出動というオプションは確かに一般的には有効な手段ですが、日本の場合既に国の借金は500兆円を越しており、国民一人当たりGDP比で言えば、先進国でダントツに借金まみれです。

    つまりこれまでずっと公共事業などの財政出動で景気をなんとか繕ってきたというのが本当のところなので、これ以上の借金は国がもたないというのが、実情です。

    もし国が成長戦略(ここが民主党に最も欠けている部分)を避け、穴を掘って埋めるようなことを繰り返したら、そのつけは全て我々の子供や孫が払うことになります。場合によっては国家財政が破綻し、周辺の国からバカにされるような情けない国になる事態がやってくるかもしれません。

    先日鳩山次期首相の論文がNYタイムスに掲載され、反米的だと米国内で批判されたとの報道がなされました。僕もNYタイムスの批判を読みましたが、むしろ彼らが言っているのは、日本の首相が保護主義が結局国力を低下させることさえ分らないのは信じがたい、ということです。これは別に競争原理主義というようなものではなく、国際社会のごく一般的な認識なのです。

    日本という国は、国際社会がIMF体制という枠組みでかろうじて保護主義を回避してきたからこそ、輸出で富を蓄積できたことを忘れてはならないと思います。

    国際競争を避け、穴を掘っては埋めながら鎖国をするというのも、ひとつの考え方であり、選択はもちろん我々の完全な自由です。

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