2008-10

読書

夏目漱石を江戸から読む

小谷野敦の「夏目漱石を江戸から読む」(中公新書) この本は比較文学的な手法を駆使して、漱石に江戸文学の系統を見るという内容でした。でもこの本で面白いのは、江戸の系譜の話ではなく、小谷野が漱石の文学の奇妙さ、ある種不可解な感覚が何に由来するの...
歴史

ミットフォード日本日記 

「ミットフォード日本日記 英国貴族の見た明治」(講談社学術文庫) リーズデイル卿ことミットフォードは、幕末の維新の真っ只中に英国の外交官として活躍した人です。彼は約40年ぶりに、当時の英国国王エドワード7世の甥に当たるコンノート殿下の主席随...
山の写真

茅ヶ岳

土曜に登山グループで、日本百名山の深田久弥終焉の地として知られる茅ヶ岳に登ってきました。登り始めのころはあいにく、小雨交じりの天候。 途中に深田久弥終の小さな碑があります。登るにつれてぐんぐん晴れてきました。 頂上に着くころにはほとんど快晴...
アート

Brainbow

昨日の日本人3人のノーベル物理学賞の受賞(天才の中の天才と言える南部さんは米国籍になってるんだけど、まあそんなことはどうでも良い)に続いて、下村脩さんが化学賞を受賞しました。まったく素晴らしいことです。 この受賞に関して英国のBBCのWEB...
アート

新日曜美術館

最近テレビはスポーツとニュース以外はほとんど見ないのですが、NHKの「新日曜美術館」だけはほぼ毎週見てます。 1時間の中で最初の45分が特定の展覧会や作家にフォーカスした本編で、残りの15分が各地の展覧会情報です。でも今日は横浜で開催されて...
読書

帯をとくフクスケ

荒俣宏の「帯をとくフクスケ 複製・偽物図像解読術」(中央公論社) 1990年 何だかあやしい題名ですが、荒俣がこの本で問題としていることは、美術界の「価値」至上主義、つまり美術が「価値」「真偽」「希少性」で判定されていることです。要するに美...