セカンドライフの行方

年末からしばらく更新してなかったのですが、年明けを機に再開します。

これからはもっと日常の話題、楽しい話題、面白いと思った話題を取り上げていこうかな、と。もちろん、従来の読書トピックも続けていきます。

正月を機に再開したことがもうひとつ。それは自転車です。一昨年、テニス中に足の肉離れをやったため、テニスとサイクリングをやめて、運動としてはもっぱら水泳をやっていたのですが、正月に久々に愛車を持ち出し、2時間ほどかけて整備、荒川の河川敷を中心に30キロほど走ってきました。

やっぱり、アウトドアで風を切って走るのは気持ちがいい。荒川の河川敷コースは少し高い位置を走るので、なおさら爽快です。自転車という偉大な発明を使っているとはいえ、自分の体を自分が動かしているという実感が良いのです。

そういえば、以前取り上げた仮想世界セカンドライフですが、日本でも急速に流行ってきましたね。僕は11時からテレビ東京でやっているWBS(ワールドビジネスサテライト)をipodに転送して、通勤中(の読書をしていない時)に見ているのですが、そのWBSでも年末頃に、ブームの兆しありとして取り上げてました。また、セカンドライフの経済がリアルな世界の経済と繋がっているため(アバターの人気デザイナーが出現したり、仮想世界の地価が高騰したりしている)、米国ではついにセカンドライフの経済に課税されるとの方針が出されたとの報道がありました。

僕は、セカンドライフ的な仮想世界とリアルな世界との融合が加速していくことに疑いを持っていないのですが、同時に、そのような世界は危険だとも思っています。というのも、僕は現在のリアルな(この意味さえ分からなくなってきた)世界のこの瞬間でさえ、果たしてこれは現実なのだろうかという非現実感から、逃れられないからです。

たとえば、町に氾濫する様々な広告は、時に誘惑的、時に脅迫的に、時に権威的に、間断なくメッセージを送り続けています。僕にとっては、町は既にそのような「象徴の森」であるがゆえに、サイクリングや山歩きによってかろうじて現実を取り戻すことが出来る「仮想の森」なのです。

リアルとバーチャルの融合の行き着く果てに何が待っているのかは分かりませんが、バーチャルの侵入以前の「失われた過去」への回帰が、今後の社会活動における重要なテーマとなることは間違いありません。そうだとすれば、それは本来、芸術が果たすべき領域なのかもしれません。

サイクリングで軽快に走り出したのに、なんとなく重いテーマになってしまいました。ともあれ、今年もよろしく。

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