その2では旅のエピソードなどを記します。
【登山ルート】
今回の計画は、初日は須走口五合目から入る須走ルートで八合目まで登り山小屋宿泊後、二日目に八合目から頂上でお鉢巡りをした後、吉田ルートで富士スバルライン五合目まで下るというものでした。
一般にツアーが利用するのは、頂上まで標高差約1,400mと短く山小屋も沢山ある吉田ルートです。でも緑が多くベテランの登山者に人気という須走ルートを歩いてみたかったので、標高差が約1,800mと長くなるけど登りを須走ルート、下りを吉田ルートに決めました。初日に八合目まで約1,400mを一気に上る計画にしたのですが、後で考えれば、6合目から7合目で宿泊した方が、全体のバランスとしては良かったと思います。事実、二日目の最後の方は初日の疲れがきいて、左足が少し痛くなりました。
【須走口】
JR御殿場駅からバスで約1時間で須走口に到着します。
バスはゆったり座れて、乗客は日本人と外国人が半々という感じでした。須走口は山荘が2軒だけの小さな登山口で、その中の東富士という山荘でお昼にしたのですが、頼んだきのこうどんが山盛りでおいしかった。しかも最初に塩味のお茶が出て、うどんの後に緑茶、最後には山開き記念のヨーカンとコーヒーまでサービスしてもらいました。
最後に下った吉田口の軽井沢的なお土産類と異なり、店先に並んだお土産はいずれも素朴なものでした。僕としては最後に須走口のお土産が欲しかったな。
【登山者】
須走ルートは6合目くらいまで広葉樹の樹林帯が続き、暑くもなく楽しく登れました。意外だったのは、ここ数十年富士山に登っているという下山途中の方の情報で、多いのはマスコミだけで、登山者は非常に少ないということでした。実際、現地は山小屋も閑散としており、マスコミと外国人以外は、登山者はどこに行ったのって感じでした。
この方は和歌山に住んでいるという米国人で、自分の書いた本を日本のブックフェアに持っていくという話でした。米国の電話会社South Western Bellを退職したということで、僕が昔AT&Tベル研究所と一緒に仕事をしてたという話をしたら、同じAT&T系の会社だ、という話で盛り上がりました。
その他にも、ワンゲル出身の歌いながら登るリーダーが率いるグループや、普段は添乗員をされている方などと、とりとめのない話をしながら登りました。
【山小屋】
これが宿泊した上江戸屋(胸突江戸屋)という山小屋です。山小屋では壁際の位置をゲットしてラッキーと思ったのですが、実際はガラガラでゆったりと寝ることができました。
食事は量も味も最低限のレベル。お客が少ないのだから、もっとサービスしても良いんじゃないかな?と正直思いました。
【お鉢巡り】
頂上は快晴だったので、約1時間半のお鉢巡りをのんびり楽しみました。測候所の付近だけは雪渓が残っていたので、一周しない人も多かったですが、前の人の踏み後を慎重に歩いて雪渓を通過しました。
【吉田口】
下りのルートは登りルートと分かれている部分がほとんどで、途中に小屋もほとんどなく、ちょっと退屈な下りでした。ちょっと足が痛くなっていい加減歩くのに飽きてきた頃、吉田口に到着しました。
吉田口は静かな須走口とは全然異なり、多くの人で溢れていました。着いたとたん呼び止められ、世界遺産記念に無料で新聞の号外を作ってくれるというので、もちろんお願いしました。
ちなみに写真のカレーは「爆発カレー」。美味しかったです。
リタイア記念に計画した今回の富士登山ですが、天気に恵まれ、当初の予定通りご来光とお鉢巡りを楽しむことができました。次は馬返しから五合目までのルートをのんびり歩いてみたいですね。
コメント