土曜日は山の会で奥多摩の高水三山に行ってきた。出だしは寒かったが、素晴らしい青空、それにカタクリ、スミレやヒトリシズカと一緒だった。
天気は申し分なく、快適な山歩きだったのだが、ひとつ残念なことがあった。三山の中間にあり展望が素晴らしい岩茸石山にある「のぞき穴」がなくなっていたのだ。
こののぞき穴からは奥多摩のさらに北にある棒ノ折山が文字通り「のぞける」ため、ここを訪れた登山者の小さな楽しみとなっていた。以下は3年前の時の写真である。
たぶん、ここを管理する東京都が景観を損なうとかなんとかいって、撤去したものだろうが。これは既に小さな文化破壊である。以前福岡市の役人が市内から屋台を一掃しようとして、大きな議論となったことがあった。今回の件も、遊びを文化としてみる事ができない役人の限界を露呈している点で、共通のものがあると思う。福岡の屋台は幸運にも生き残ったが、岩茸石山ののぞき穴は消えてしまった。
僕が寂しさと怒りを胸に、空想ののぞき穴から棒ノ折山を眺めたことはいうまでもない。
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