複製技術時代の芸術

ヴァルター ベンヤミン の「複製技術時代の芸術」 晶文社

同じ本に収録された写真小史については以前読んだ記憶があるが、この小論もなぜか既視感がある。あまりにも多くの人に影響を与えてきたテキストなので、そう感じるのだろうか。あるいは学生の時に読んだ可能性はある。

写真論については結構沢山読んできた。岡本太郎もロラン・バルトも読んだ。ベンヤミンも面白いが、最も切れ味鋭く感じたのはスーザン・ソンタグの「写真論」だった。驚くことにソンタグの「写真論」には表紙を除けば写真が1枚も出てこない。これひとつをとっても彼女がいかに先鋭的だったかが分かるが、僕が感銘を受けた理由は、彼女が最も新しく、時代的に近かったせいかもしれない。

このような写真理論への傾斜にも関わらず、僕の写真の腕がちっとも上がらないのは、不必要に頭でっかちになり過ぎてしまったからではないかと思っている。もちろん言い訳である。