博物学

読書

江戸の文人サロン

揖斐高の「江戸の文人サロン」 吉川弘文館 僕の好きな時代は古代、江戸と昭和である。それ以外はあまり興味がないので、知識もない。今回読んだ久しぶりの江戸もの「江戸の文人サロン」は、揖斐高(いびたかし)による江戸の文人つまり知識人のネットワーク...
アート

昭和少年SF大図鑑展

連休は遠出の予定は全然ない。かといって上野のあたりの著名美術館で長蛇の列に並ぶのも疲れるだけだ。こういうときはマイナーな美術館やギャラリーに限る。ちょうど根津の弥生美術館で「昭和少年SF大図鑑展」をやっていたので、さっそく行ってきた。 この...
読書

西洋中世奇譚集成

「おお、アレクサンドロスよ。お前の寿命はもう満ちておる。来年の5月にバビロンで身罷ろう。予想もしない者に裏切られて息絶えよう。」 「西洋中世奇譚集成 - 東方の驚異」は中世ヨーロッパに広く受容された「東方の驚異」に関する代表的な伝説を3編集...
読書

眼の隠喩

都市を語る方法の歴史から、身体一般についてそれぞれの時代がなにをイメージしていたか、身体の歴史を浮かび上がらせることも出来るかもしれない。都市を身体によって読むなら、私達は身体に「目の隠喩」を見出しているし、逆の場合には都市そのものを隠喩的...
読書

帯をとくフクスケ

荒俣宏の「帯をとくフクスケ 複製・偽物図像解読術」(中央公論社) 1990年 何だかあやしい題名ですが、荒俣がこの本で問題としていることは、美術界の「価値」至上主義、つまり美術が「価値」「真偽」「希少性」で判定されていることです。要するに美...
読書

文明の生態史観

梅棹忠夫の「文明の生態史観」(中公文庫) 1950年代に書かれたあまりに有名な著作なのですが、同名の著作そのものはほんとに短い小論文でした。関連する複数の著作と合わせて一冊の本として刊行されていました。 当時はトインビーの文明論に対抗するよ...