最近はブログを更新しないことが多いのだけど、美術展や写真展には頻繁に行ってます。そのふたつを合わせると年間に50回くらいは行っているでしょう。最近では横浜美術館の「村上隆のスーパフラット」展、練馬区立美術館の「国芳イズム―歌川国芳とその系脈」展、日比谷図書館の「祖父江慎+コズフィッシュ」展、ホキ美術館の「3つの個性」展などなど。
今日も銀座に出て、エルメス財団がやっている「シャルル・フレジェ」展に行ってきました。世界各地の民族衣装をポートレートとして撮り続けているフレジュが、今回日本各地に伝わる仮面や鬼などの風俗を「妖怪」というキーワードでポートレートにしたものです。
まず驚くのはフレジュが日本各地で撮った祭りや神事の衣装の多くが、とても色鮮やかなことです。さらに衝撃的なのが、それらの装束のほとんどを僕が知らなかったことです。既知の風俗は2割にも満たなかったと思います。おそらくほとんどの日本人が知らないであろう日本古来の妖怪が、銀座のエルメスビルの8階に集結しているのです。
展覧会場のある部分だけは日本以外の国々の民族的ポートレートが展示されているのですが、日本の部分と並べてほとんど違和感がありませんでした。これは神話の普遍性を意味しているのか、あるいは民族に固有の環境から切り離されたポートレートという形式が影響してるのか、恐らくその両方なのでしょう。
この展覧会を観た後、銀座に新しく出来たTOKYU PLAZAに寄りました。
洗練された空間で日本の伝統に依拠した商品を売ろうとしているのですが、何か物足りなかった。それはあるいは民族の固有性を位置づける衣装という要素の欠落だったかもしれません。
これは三田線に乗る途中で渡る石神井川の橋からの風景。桜の見頃も過ぎようとしてます。
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