批評と真実

日常の写真

なぜなら、書くということは、すでに世界を組織することであり、すでに考えることだからである。

この本は、バルトの「ラシーヌ論」に対する批評に対する反論として書かれたもので、いわば論争の書だ。ロラン・バルトの著作はほとんどが早い時期に翻訳されているが、なぜかこの本は2006年に初めて翻訳された。だから日本の読者については、バルトの新作といっても良い著作だ。

バルトの静かな闘志が行間に垣間見えるが、僕にとっては変幻自在のロジックとレトリックのいつものバルトである。正直言って僕は未だにバルトの批評について、その半分も理解できたと思ったことがない。だがバルトの批評は、まさにバルトが言うところのテキストの快楽として楽しめば良いのである。バルトはその意味で僕の期待を決して裏切ったことがない。

今日は夕方に六本木のオフィスで会議があったので、その後六本木を散策して帰った。六本木は間断なく変化しているところが気に入っているのだが、今回も新しい店やビルをいくつも見た。でもさすがに外国人の姿はまばらだった。

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