ハイパーカードとandroid

5月 19

正月休みを利用して、androidスマートフォンの練習用アプリを4つ作ってみた。GoogleのAppInventorというソフトを使うのだが、確かに簡単な操作でアプリが作れてしまう。

画面の左下の方に見えるPicCallというアプリはそのひとつ。特定の人専用の電話ソフトだ。僕などは実家の母親に毎日電話する以外はほとんど電話を使わないので、このアプリは十分実用になる。画面から電話帳を呼び出すこともできるので、電話関係はこれだけでほとんど済んでしまう。

AppInventorはプログラミングをせずに、ブロックの組み合わせのような操作でアプリが作れるのだが、これでアプリ作りを練習していると、なつかしい記憶が蘇ってきた。1980年代後半にappleがmacintoshに無料でバンドルしていた、ハイパーカードというソフトの感覚と近いのだ。

ハイパーカードとは、誰でも簡単にそして自由にカード形式のデータベースを作ることができるソフトだった。それは単なるデータベースの範疇に留まらず、マルチメディア的な要素と動きのある「作品」を作ることができた。ハイパーカードの登場で、専門家でなく、ユーザがアプリを作る時代がついにきたと感じた。僕は今でも、appleが生み出した最高傑作は、macintoshでもiphoneでもなく、ハイパーカードだったと思っている。

ところが、appleに復帰したスティーブ・ジョブズは、ハイパーカードに冷たかった。彼の復帰後ハイパーカードは無料バンドルから外され、プロジェクトはほとんど解散状態に追い込まれた。スティーブ・ジョブズというプロダクトの天才と、誰でもプロダクトが作れるというコンセプトは、その時点では相容れなかったのかもしれない。だが、その後ジョブズはまたしても時代の先を読み、iphoneのアプリのマーケットという、アプリの作者が自由にマーケットに作品を発表できる環境を作り上げるのである。

だが、僕にとって決定的に重要なのは「誰でも自由に」というコンセプトだ。

Googleのandoridがappleのiphoneを猛追しているが、ジョブズのiphoneの完成度を超えることは正直難しいだろう。だが、もしGoogleがandroidにハイパーカードの要素を取り入れたら、勝負は分からないと思う。

このブログで何度も書いてきたように、アマとプロに境がなくなってきているのが現代である。そしてその傾向は今後、ますます加速するだろう。「ユーザの自由」という時代の要請にいち早く答えたものが、次代の勝者となる。僕はそう確信しているのである。

技術

Posted by artjapan