新世界 国々の興亡

読書

今度はビデオの流出事件である。幼稚園のような現在の政権の批判をするのはいくらページがあっても足りない。問題は結果としてこのような政権を生み出してしまった我々のあり方である。

「新世界 国々の興亡」は、船橋洋一が世界の11人の著名な知識人にインタビューしたものをまとめたものである。米国家経済会議議長のローレンス・サマーズ、歴史家トニー・ジャッド、シンガポール顧問相のリー・クアン・ユーなど、多彩で重厚な面々が並ぶ。

地政学的な立場、歴史学的な立場、経済学的な立場、それぞれに観点は異なるけど、いずれもグローバルな世界を俯瞰しようとする強い意志は共通している。そしてその中から浮かび上がってくるのが、まるで変化する現実世界に背を向けた自閉症のような日本の姿である。優れた観察者であるリー・クアン・ユーは、日本の失われた20年が、女性軽視、老害、移民排除による新たな発想の枯渇に起因すると言う。

他の識者の関心はもはや日本にはない。彼らはすこしずつ異なる観点から世界を記述するロジックを語る。共通するのはグローバルな経済、開かれたネットワークが支配する世界におけるパワーバランスである。

だが問題は、日本の政権中枢がグローバルな世界と隔絶した精神世界に住んでいることである。http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/4781

明らかに日本は新しいリーダーを必要としている。どこかにリーダはいる。我々は一時の魔法にかかって見えないだけなのだ・・・・たぶん。

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