セイラー教授の「行動経済学入門」 ダイヤモンド社
図書館から催促が来てたので、最後は駆け足で読み終えた。あー疲れた。
この本、素人向けの題名とは裏腹に、最低でも経済学部卒程度の知識が必要である。経済学をやっていれば統計理論は分っているだろうが、この本にはそれに加えてゲーム理論や心理学それにこの本の核心である行動経済学の用語が解説なしでどんどん出てくる。だから読み終えたとはいえ、理解できたかというと、かなり怪しい。というか、全てを理解するためには、僕の知識ではまるで足りないのである。正直、理系の僕が手を出せるような本ではなかった。だけど、こういう本が最近面白いのである。
苦労して読んだおかげで、経済学の本流の合理的期待形成や効率的市場仮説等のパラダイムが市場を正しく記述しないこと、その例外説明のために様々な理論があることが分った。もちろん理論の詳細はあまり理解できていないのだが、実証性が難しい領域であることは分った。
このような未知の用語が頻出する本を読んだときに思うのが、これが電子ブックだったらな、ということである。なぜなら、知らない用語が出た瞬間にすぐにWikipediaが引けるから。でも今はやりの電子ブックのKindleにはそんな芸当は出来ないので、多分買うことはないだろうな。なんと言っても、近い将来に図書館から電子ブックに本のコンテンツをダウンロードできるようになるとは思えないのである。
本はやっぱり図書館に足を運んで、面白そうなのを手にとって選ぶ。それから借りた本を片手に、石神井川沿いを散歩しながら帰るのが一番なのである。
コメント