江戸東京名所百景

布施英利がダ・ヴィンチについて書いた本が図書館で眼にとまったので、書き出しも読まずに借りてしまいました。ちくまプリマー新書の「君はレオナルド・ダ・ヴィンチを知っているか」という本です。

でも読み始めて5分で失敗だったと分りました。というのも、この本はどうみても中学生か高校生を対象とした解説本で、中身がほとんど僕の既知のことだったからです。この図書館には青少年のための独立したYA(ヤング・アダルト)コーナーがあるのですが、どうみてもこれはそこに置かれるべき本でした。

映像のセクションで借りたのは、「江戸東京名所百景~廣重を歩く~夏編」というDVDでした。内容は広重の傑作である「名所江戸百景」を現在の東京と対比しながら映像化したものです。面白くないわけがない企画だと思うのですが、これがまたどうしたことか全然面白くない。

まず広重の原画を美しく映像化しようとする努力が足りない。それから広重が描いた江戸の風景の時代的背景や当時の風物に対する解説があまりに通り一遍で、興味をかき立てるレベルに達していない。さらにそれぞれの描かれた場所が江戸のどこにあったか、地図上に映像として示せばよいものを、わかりにくい紙の地図を添付するという安易な手段で逃げている。要するにDVDという映像メディアの可能性を全く考慮しない、おそまつなコンテンツでした。

ということで先週は、はずれをふたつ借りてしまったのであります。もうひとつ借りたのはまだ読み終えてませんが、澁澤龍彦の著作です。こちらは面白くないはずがないのですが、それはまた後日。

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