日本の10大新宗教

早めに夏休みをとり、金沢に行ってきました。結構、暑かったです。旅行中、2冊本を読みました。既に読み始めていた1冊が、島田裕巳の「日本の10大新宗教」(幻冬舎新書)です。

僕は一時杉並の堀の内にあった独身寮にいたことがあるのですが、そこから環七を隔てた反対側に立正佼成会の巨大な宗教施設が見えました。いったいあの中でどんな儀式が執り行われているのか興味がある反面、ちょっと不気味で、あまり近づくこともなかったことを覚えています。

それからかなりの歳月がたちましたが、新しい宗教というものに対する(入会したいとか)積極的な興味はないものの、日本にはいったいどんな宗教団体があり、その教義とか、背景とかはどうなのかという疑問は、ずっとありました。

その疑問に端的に答えてくれそうなタイトルの本があったので、買ってしまいました。実際、日本の(オウムとかのカルトは除く)新しい宗教団体について、その成り立ちとか教祖、宗教的な系列が分りやすくまとめられており、面白かったです。

ここには10の宗教団体が紹介されているのですが、意外なことはそれらがいくつかの共通のルーツを持っており、分派したり分裂したりして今日の組織に行き着いていることです。またそれぞれの宗教団体が、社会的に不安のある時期ではなく、むしろ社会が順調に成長している時期に発展しているということも興味深いです。

興味本位な観点からいうと、面白かったのはなんといっても「大本」の実質的なリーダーであった出口王仁三郎の天衣無縫な生き様です。宗教の教義に興味はなくても、王仁三郎のカリスマ的言動、破天荒な活躍は小説を読むようで、面白かったです。実際、王仁三郎の孫に当たる出口和明が書いた王仁三郎と教祖出口なおの神がかりと宗教活動を神話的に描いた「大地の母」という長大な小説があるのですが、これが抜群に面白いと島田裕巳は言っています。ちなみに島田は生まれが立正佼成会の施設のすぐ近くで、それが宗教を専攻するきっかけとなったそうです。

この本にはいろいろと興味深い事実が記されていたのですが、PL教団が主催する花火大会は約12万発の花火で日本最大である(隅田川のそれは2万発)ことなど、ちょっと驚きの事実などもありました。

コメント

  1. SK より:

    先日の新聞によれば、昨年までPLの花火は、一発で五つの花火を
    咲1かすとき、五発と数えていたそうです。このため今年から2万発
    の花火となったようです。

  2. artjapan より:

    実は隅田川花火と同じ規模ということなのでしょうか。

    島田裕巳によれば、一度PLの花火を見ると、他の花火では感動することが難しいとのこと。

    いずれにしろ一度見てみたいですね。

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