マルレーネ・デュマス展

引き続き現代美術のお話。

木場の現代美術館のマルレーネ・デュマス展に行ってきました。現代美術の女性アーティストでとっても有名らしいのですけど、作品についてはこれまでほとんど知りませんでした。でも天才アラーキーこと荒木経惟の写真を題材にした新作を展示するということで、面白そうだなと。

会場では今回の展覧会を記念した荒木経惟のトークが3時から開催されたのですが、残念ながら所用があってそれには間に合いませんでした。でもデュマスの作品は、やっぱり面白かったです。

マルレーネ・デュマスは墨あるいは少ない色数と簡潔なタッチで沢山の人物像を描くのですが、確かに荒木経惟の作り出す写真による人物群像が現代を浮かび上がらせる構図と狙いどころが共通しています。

今回は3階にデュマスの様々な女性の顔の作品群があり、その下の1階に荒木の中年女性のモノクロームの作品群が設置してあり、企画側の意図は明確でした。デュマスは日本の影響をかなり受けているようですが、僕も表現手法は全く異なるけど写楽の大首絵に近い感覚を感じました。

現代美術館は前回行ったときから、かなり作品の入れ替えを行っており、見逃した大竹伸朗の回顧展のいくつか、特に有名な「スクラップブック」が展示されていたのは、ラッキーでした。ヤノベケンジの擬似未来的作品って好きなのですが、彼の「太陽の塔のっとり計画」なるビデオアート作品(彼が恐怖と戦いながら実際に太陽の塔の目の部分に現れる)が結構面白かったです。例の岡本太郎の「明日の神話」も展示してありましたが、僕はこれは太郎の作品の内で特に重要なものとは思いません。大きさは飛びぬけていますが。

ともあれ、久々の現代美術館を満喫して帰ってきました。

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