雨に唄えば

我が家も年末に薄型TVを買ったのですが、精細な画面を見るにつけ、これはやはりメディア的変革だなと改めて思います。

で、思い出したのが、あの古典的ミュージカルの「雨に唄えば」です。「雨に唄えば」は、映画が無声映画からトーキーに移り変わる変革の時期を舞台に、スターに新しく求められるようになった歌と語りにまつわる悲喜劇を描いたものです。

想像するに、例えばアナウンサーの世界でもこれと似たようなことが起こっているのではないかと。つまりハイビジョンでは肌の質感がはっきりとわかるため、これまでの花形女性アナウンサーが、突然裏方に回ってしまった、など十分起こりうる話だと思います。

僕は以前米国出張中に、「雨に唄えば」がブロードウエイにて復活公演されていたのを幸運にも見ることが出来ました。ミュージカルはこれまで大体10本くらい見たと思いますが、僕が見た中では、歌と踊りを主体とする古典的なミュージカルの内では、舞台で雨が降る「雨に唄えば」が最高に楽しかったです。

新しい世代のミュージカルではやはり「オペラ座の怪人」がすばらしかったですが、それ以降のミュージカルは残念ながら見る機会がありません。(このふたつは物語がしっかりしているため、英語が多少分からなくても面白いというところもあります)

「雨に唄えば」では、無声映画時代のスターの男優と女優が登場するのですが、女優の方がとっても変な声の持ち主で、トーキーで使い物にならず、彼女のアテレコ役からスターになろうとする主人公の若い女優に嫉妬して、さまざまな嫌がらせを行います。でも、最後のカーテンコールで最も大きな拍手を受けていたのが、この敵役の変な声の女優(を演じた女優)でした。

と言うことで言えば、変な声のアナウンサーがいても面白いかなと、思ったりもします。

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